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ENILNO いろんなオンラインの向こう側

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ポストコロナ社会において「オンライン」は必要不可欠なものとなった。
これからどのようにオンラインと向き合うのか、各企業や団体の取り入れ方を学ぶ。

入場時の本人確認やもぎりを非接触で瞬時に完了。新時代の電子チケット「MOALA Ticket」

スポーツやライブの観戦時、事前にチケットを購入していても、入場ゲートが混雑し立ち往生するシーンに遭遇したことはないだろうか。実は、興行業はまだまだアナログな世界。これだけデジタル化が進んでいても、紙のチケットを人が手動でもぎ取っていることは少なくないのが現状だ。

 

それに加え、昨今は入場ゲートで新型コロナウイルスの感染予防対策も兼ねるため、もぎりのスピードを早めてもこれまでより時間がかかってしまうのは明白だ。

 

独自入場認証機能を搭載した国際特許取得のチケット発券クラウド「MOALA Ticket」は、これらの課題をクリアし、スピーディーで安全な入場体験を実現した。MOALA Ticketを提供するplayground株式会社代表取締役の伊藤圭史氏に、デジタル化する入場の仕組みづくりについて話を聞いた。

伊藤 圭史

Keiji Ito

playground株式会社 代表取締役

上智大学卒業後、IBMにて戦略/ITコンサル業務を経験したのち起業し、2.5年で売却。2017年、エンタメ業界のDXを推進するplayground 株式会社を設立。エンタメDXクラウド「MOALA」(SaaS)を展開し、電子チケットやライブ配信サービスをぴあ/吉本興業等に提供。究極の入場認証技術BioQRやスマホに押印できる電子スタンプ等、新技術開発にも注力。

「発券機別で異なる入場ゲート」「検温」煩雑な入場方法をデジタルに一新するまで

2016年12月にリリースしたMOALA Ticketは現在、チケットぴあをはじめとした30以上のチケットシステムと提携し、

名だたるアーティストのライブで導入されている。2021年の年末年始には、カウントダウンジャパンをはじめとした大型イベントで軒並み採用されるなど、急速にシェアを伸ばしている。

 

「当初はCRM(顧客関係管理)的な観点で考えていて、イベント入場後のコミュニケーション機能を軸としたサービスの展開を想定していた」と話す伊藤氏。しかし、興行業の実態を知るにつれ、もっと手前の「円滑な入場の仕組みづくりが求められている」と焦点を切り替えた。

 

「来場者や興行サイドにとって、紙や電子など多様なチケットが流通することで混乱を招いていて、これが本当の課題でした。

 

たとえばチケットぴあやローチケ、招待券など、多様なチャネルで販売すると、チケットの発券方法も違うため、スタッフが目で見分けたり、電子チケット専用入場ゲートを設けたりしなければなりませんでした。

 

また、開演のタイミングを図るため、各ゲートのリアルタイムの着券数をトランシーバーでやりとりしたり、入場後も消防法の関係等でどの席に何人入場したのか、紙のチケットの半券をスタッフが手作業で数えていたりするんです。

 

そんな原始的な興行の世界だからこそ、『圧倒的に円滑な入場管理ができる』というシンプルな課題にフォーカスしました」

 

MOALA Ticketの具体的な仕組みは、事前にスマートフォンへ送られてきたチケットQRコードと自身の顔を、受付のiPadに同時にかざすというもの。わずか1.5秒で本人確認と発熱検知を非接触で完了することができる。

 

発券は、チケットぴあをはじめとする従来のチケット販売サイトと連携して行うため、専用アプリは不要。これまで通りの購入方法で電子チケットが発券される。ユーザーは、LINEやメールなどのSNSを通じて電子チケットと一緒に送付される専用ページより、事前に顔情報を登録しておくという流れだ。

 

チケットの不正転売対策と新型コロナウイルスの感染予防対策を同時に実現することに成功し、スムーズな入場が可能になった。

スマホを持たない子どもやアナログ世代も置いてけぼりにしない

とはいえ、興行の世界に限らず、アナログがデフォルトな業界においてデジタルの導入は骨が折れる作業。興行サイドに電子チケット導入の必要性を理解してもらえても、「年寄りを置いてけぼりにするのか」と言われてしまう局面もあり、包括的に変えることは難しかったという。

 

「電子チケットを導入しても、紙のチケットが残っていたら煩雑さは変わりません。電子チケット以外は受け付ない仕組みに振り切った方が、コストが10分の1になるし、フローが統一されて圧倒的にスムーズに入場できます。

 

ただ、子どもやお年寄りのように、スマホを持たない世代の入場をどうするかという課題に対して我々が提案したのは、『QRコードを紙に印刷して持参してもらう』というフォーマット。これを生体認証と組み合わせることで不正も防止でき、スマホを持っている方も持っていない方も、全く同じ仕組みで入場いただけます」

 

誰もが利用できるようデジタルとアナログどちらも両立しつつ、どちらにおいても変わらぬ利便性を実現した。これにより、開場してから入場完了するまで3時間かかっていたことが、1時間も短縮できるようになったという。

 

「某大物アーティストのライブ後、ファンの方々から『コロナ以前から入場するまですごく時間がかかっていたライブだったのに、今回はコロナ前よりスムーズに入場できました』とSNS経由で感謝の言葉をたくさんいただきました」

 

電子でも紙でもMOALA Ticketを活用すれば、入場管理もひとつの管理画面で行うことが可能だ。

時代の追い風も。デジタルの力で安心してエンタメを楽しめる世界へ

もともとこのQRコードの生体認証は、不正転売防止法案がきっかけで誕生した技術だ。それが結果的にコロナ禍で重要な非接触もカバーした。

 

「時節柄、入場前にワクチン接種証明を確認しなくてはならなくなっていますが、これも紙で行うとなると確認するアクションが10以上あるなかで、MOALA Ticketなら一瞬です」と伊藤氏。

コスト面でも数千万円かかるといわれている顔認証ゲートの導入なども不要なので、導入もしやすくどんな興行でも利用できる。また、セキュリティ面でも心強い仕組みが。一般的な生体認証では認証用端末やサーバーに生体情報が保存されており情報漏洩リスクと隣合わせだが、MOALA Ticketでは生体情報を一切保管せずに認証ができるという。

 

「私は当たり前のことを徹底していて、全てのスポーツやエンタメをデジタルネイティブな視点で作り直したらどうなるのだろう、と常に考えるようにしています。『本当に電子チケットはスマホがベストなのか』『入場管理には人が必要なのか』など、固定観念を疑ってみると、そこから新たなヒントが見つかるんです」

 

そうやって伊藤氏の「当たり前を疑ってみる」視点で生まれたMOALA Ticket。スムーズな入場体験と安全な取り組みによって、来場者と興行サイドどちらも安心してエンタメを楽しめる世界が広がっていく。

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