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オンラインと今。

ポストコロナ社会において「オンライン」は必要不可欠なものとなった。これからどのようにオンラインと向き合うのか、各企業や団体の取り入れ方を学ぶ。

リアルでも難しいOJT研修、オンラインで気をつけることとは? 受け身にさせない新しいオンライン研修の形

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コロナ禍において、企業はリモートワークやオンライン業務メインに移行した。ただ、新人研修やノウハウ共有の部分では、どうしてもリアル同様とはいかず、課題を感じている企業も少なくない。オンラインだと、一方的に聞くだけの座学になりがちだ。その結果、インプットができてもアウトプットができず、学びが定着しづらい。学びが身になっていなければ、企業が求める成果を発揮することも難しいだろう。

 

今後、企業が直面するであろうオンライン研修の課題やその乗り越え方、パフォーマンスの向上はできるのか。ユームテクノロジージャパン株式会社のCMO兼ラーニングコンサルタントの本橋孝洋氏に話を聞いた。

営業研修におけるUMU活用事例

Slackやzoomなどの普及に伴い、研修や学習もチャットツールで行ったり、視聴コンテンツを展開したりすることが増えた。

                                                                                                                                                                                                                                                                                              このようなオンライン研修のメリットは、企業側が大人数の会場を用意する必要がないほか、アーカイブを残すことができるので、研修を受ける側も時間や場所を選ばずに聴講が可能なことだ。

 

ただその一方で、学習者は聴講するだけの受け身研修になっていることも。もし疑問があっても、多くの人の前で発言することをためらったり、時間的な制約で何も発言できずに終わったり、結局eラーニングと変わらないことも多いのではないだろうか。

 

そして、企業も教えを提供しただけで終わりではないはず。教えが定着したのか、実践的なフェーズまで力をつけられているのか、オンラインでは確認する術もない。研修後に画一的なアンケートを取り、その評価だけで研修の良し悪しを判断しているのではないだろうか。これではお互いに分からないことが何かも分からないまま進んでしまうリスクがある。

 

「学習者が集中力を保てるのはせいぜい4〜5分だと言われています。ただし、研修内容全てをそこに詰め込むのは現実的ではありません。ですから、4〜5分で完結するものを複数本作って展開することが重要です」と本橋氏は話す。

 

アウトプット学習ができる、パフォーマンス型ラーニングプラットフォーム「UMU」は、4〜5分のコンパクトな内容を展開するマイクロラーニングを採用。学習者は動画や文章を通じて学んだことを実践し、フィードバックを受けることができるので、双方向の仕組みを実現している。Google社のトレーナーとして多数の受賞実績があるドングショー・リー氏によって開発され、2015年にローンチした。世界203の国と地域で100万社以上、日本では日本生命やパナソニックをはじめとする約1万社以上が、企業の研修用にUMUを導入している。

 

「UMUではその4〜5分でインプットしたことを、今度は学習者がアウトプットする時間を設定する。さらにそのアウトプットを確認したら、フィードバックをする。そしてまたアウトプットする。そしたら別の4〜5分のインプットをして……というような流れで、細かく区切った学習の中で、ディスカッションしながら学習の筋肉を育てていくことが狙いです」と本橋氏。

 

UMUでは学習したことがきちんと成果につながるように、オンライン講義はもちろん、個別学習や集合研修などさまざまなフォーマットに対応している。実際にユームテクノロジージャパンが活用しているUMUの使い方の一例を教えてもらった。UMUでは新しい営業メンバーが入社した場合、会社のことを深く理解してもらうために、次のような学習コンテンツを用意している。

 

【STEP1:会社を理解する】

①新メンバーに5分程度の会社概要の説明動画を見てもらう

  • 新メンバーは、それに対して自分の考えや感想をコメントする
  • それに対して他のメンバーがコメントを返し、新しいメンバーにフィードバックする

 

【STEP2:営業を実践する】

  • 自社の強みと競合他社との差別化要素について講師が解説している動画を視聴する
  • これに対して感じたことをコメントしたり、他の人のコメントを見たりして理解を深める
  • ①と同じ内容を新メンバーが自分でも話せるように実践、動画を撮影してアップする
  • AIからフィードバックを受ける
  • 講師や既存メンバーがフィードバックする

STEP2④については、AIによる自動フィードバックを得られる仕組みだ。たとえばこの場合、話すスピードやアイコンタクトの取り方、ジェスチャーの仕方など、重要な項目や正解を設定しておけばレーダーチャートでフィードバックされる。

 

「こちらで定義している正解ではない話し方をしたものの、それはそれで良い話し方だと思った時は、それを取り入れてお手本動画をブラッシュアップしていきます。どんどん良いと思ったものを採用していくことで、営業組織全体のスキルアップに繋がります」と本橋氏。

また、新メンバーの動画に対してコメントを返すだけでなく、何分何秒などピンポイントの部分で「いいね」マークをつけるなど、具体的にどのシーンが良かったか的確に指し示すことが可能だ。

 

フィードバックする側も、フィードバックや反応した数だけポイントが貯まり、レベルアップしたり、バッジがもらえたりする仕組みもあるため、ゲーム感覚で参加できる。

 

「オンライン学習では孤立しやすく、1人ではなかなかモチベーションを維持するのが難しい。ですが、UMUなら関わる人が多いだけでなく、ほかのメンバーのアウトプットも見ることができるので、競争意識を刺激し、学習継続のモチベーションにもつながります」とのこと。

 

一人でただ動画を見るだけの学習ではなく、参加型の学習を行うことで、見えづらいオンライン下の業務も推進することができそうだ。

ゲーム感覚で楽しめる工夫も。UMU活用応用編

取引企業100万社以上、受講者1億2,000万人以上のUMU。とある大手企業では、新入社員・内定者に身の回りにある自社製品をUMU上で紹介してもらい、愛社精神を育てることにも活用したことがあるという。

とある製薬会社では、ゲーミフィケーションを活用しながらコンプライアンス関連の各種ガイドラインの学習を楽しく取り組めるように活用している。

 

製薬会社は薬機法や法令遵守などの観点が重要な業界だが、その内容があまりにも難しい。毎日学習し続けるのも至難の業だ。そこで、相撲を題材に、各営業所を相撲部屋に見立て、チームで盛り上がるような営業所対抗の対戦ゲームを実施した。相撲は季節性のあるスポーツなため、年に数回のみの実施なので、モチベーションも維持しやすい。

 

参加者は、座学を受けた後、ゲーム開始コーナーでクイズに答え、解答すると関連するガイドラインの内容とともに解説を読むことができる。チーム対抗にすることで、競争意識を刺激し、お互いを高めあうことができるという。インプットとアウトプットをチームで行うことで、孤独を感じやすいオンライン上の学習に楽しさを見出せそうだ。

 

コロナ禍で失った学びや成長の機会は、オンラインだからと諦めるのではなく、ツールを活用しながら積極的にメンバーと関わっていくことで取り戻せるのかもしれない。

本橋 孝洋

ユームテクノロジージャパン株式会社 CMO兼ラーニングコンサルタント

日本最大手通信会社に新卒で入社後、1年目から2年目で営業を経験。社長表彰を受賞後、3年目で同期最速で本社営業部に着任し、全国の営業担当者のマネジメントに従事。2021年7月ユームテクノロジージャパンへ参画。本業の傍ら、視聴者数が1,800名を超える日本最大級の営業No.1を決める大会のCOOを勤める。大学生の就職活動支援を目的としたコミュニティも運営中。

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取材:藤田佳奈美

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