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ショートドラマアプリBUMP独占配信『今日も浮つく、あなたは燃える』に出演・上田操氏が語る、短尺ドラマならではの仕掛け

超短尺ドラマを配信、アプリは計50万ダウンロード以上を記録するBUMP。そのコンテンツのひとつであるドラマ『今日も浮つく、あなたは燃える』に出演、ヒットを記録している俳優・上田操氏に、出演者の立場からBUMPが成長している舞台裏、作品のことを語ってもらった。

インパクトある演技で、SNSでバズらせる

成長を続ける超短尺ドラマ配信サービス「BUMP」。アプリ内のコンテンツとして、1話当たり3分、それが10話ほどでひとつのストーリーが完結するドラマが並んでいる。3話までは無料で視聴ができ、4話以降は1日に1話無料で視聴するか、広告を視聴して1日に3話まで無料視聴するか、1話あたり67円を課金すれば視聴できる。

 

サービスを開始してから1年強、BUMPのアプリは50万ダウンロードを超えている。2.6億円の資金調達も達成、これまで右肩上がりに成長を続けてきた。そこにはさまざまな要因があるが、そのひとつがコンテンツ自体の持つ力だろう。スリリングなテーマに、次々と続きが見たくなる展開の早さ。BUMPのドラマの中には短尺ドラマならではのさまざまな仕掛けが潜んでいる。

「映像作品と舞台で言うと、やはり舞台のほうが少しオーバーに演じることが多いのですが、BUMPに関しては映像作品としては少しオーバー目に、舞台寄りの演技をしていました」と語るのは、山元環氏が監督・脚本を担当したドラマ『今日も浮つく、あなたは燃える』に「さっちゃん」役で出演する俳優の上田操氏だ。

 

BUMPではアプリ内にドラマを切り抜く機能を備えている。公式アプリがドラマの切り抜き動画を配信するほか、視聴者が自分の好きなシーンで切り抜き、それをSNSで拡散させることが可能だ。上田氏ら俳優陣のインパクトがある演技も相まって、同作品からの切り抜き動画はSNS上で何度もバズっている。

続きが見たくなる仕掛けと、ドラマの外で繰り広げられる別のドラマ

「さっちゃん」役は上田氏にとってもチャレンジングだったそうだ。不倫して夫を略奪しようとする悪女役であり、「徹底的に嫌われようと思って演じていました」と上田氏は語る。

 

「台本を読んだ時点で、さっちゃんのキャラクターのインパクトを感じました。ただあまりにオーバーに演じて非現実的にならないように、ギリギリ現実にいそうなラインを狙って演じていました」(上田氏)

 

スリリングな展開と、さっちゃんという強烈なキャラクター、そして主演の小林涼子氏、鳥居功太郎氏の絶妙な演技が融合した『今日も浮つく、あなたは燃える』。同作品は特に後半になればなるほど、「早く続きが見たい」という焦燥感にかられる。もちろん待てば無料で視聴することもできるが、1話67円という絶妙な値段設定によって視聴者は次々とクリックしていく。

実際、BUMPでは収益の多くが視聴者からの課金となっている。

 

さらにはBUMPにはドラマを再生している視聴者がコメントを書き込める機能も備わっている。

 

「さっちゃんが登場するシーンになると、やはり否定的なコメントが並びます。徹底的に嫌われるようにと演技したので、そのコメントを見て、役を全うできた気がして嬉しくなりますね」と上田氏は語る。視聴者の反応がダイレクトに見られるのは、演者など制作陣にとって重要であり、作品づくりの原動力にもなっているという。

 

「中にはものすごく上手な言い回しをしたコメントなどもあり、見ていて飽きません」と上田氏。さっちゃんが登場すると上記のようにネガティブなコメントが多数を占めるが、一方でさっちゃん支持派、「さっちゃんはかわいいから仕方ない」といった男性目線のコメントも散見する。ドラマの外でまた視聴者たちが、別のドラマを繰り広げているのが興味深い。

フォロワー数だけでなく、複合的要素で拡散されていく

さらにひとつの作品の息が長いのもBUMPの特徴だと上田氏は言う。

 

「このドラマが配信されてからすでに時間が経っていますが、今でも切り抜き動画やアプリで配信されているドラマを見て、『BUMPのドラマ、見ましたよ』と言われることがあります。切り抜き動画のおかげで、ずっと作品を目にしてもらえている感じがします」

 

そもそも上田氏がBUMPの作品に出演するきっかけは、Twitter(現X)でのダイレクト・メッセージからのオファーだという。

 

BUMPの代表の澤村直道氏はその時を振り返り、「上田操さんの作品などを見させてもらって、さっちゃん役にぴったりだなと思ってオファーしました。まだBUMPのサービススタート前の時点で、どんなサービスかもわからなかった中で、すぐにオファーを受けてくれて非常に感謝しています。上田操さんが出てくれたからこそ、数字もバッと伸びた。とても恩があります」と語る。

 

上田氏に出演をオファーするのに当たっては、SNSのフォロワー数についても考慮したという。いわゆるインフルエンサーとしての影響力の強さだ。上田氏は現在、Instagramで10万人、Xで18.3万人のフォロワーがいる。

 

これについて澤村氏は、「サービス立ち上げの当初はSNSでの拡散力、フォロワー数を重視していました。どの作品にも、フォロワー数が多い方が入っていただけたらという方針を持っていました」と語る。

 

ただし現在は、フォロワー数が多いことだけが重要ではないと感じているという。

 

「その俳優の方がその役にどれだけはまっているか、演技シーンを切り抜いた瞬間のインパクトが重要だと思っています。そこにフォロワー数がいると相乗効果でバッと伸びてくる。数だけでなく、複合的な要素があってこそ拡散されていくと感じています」(澤村氏)

 

上田氏が出演オファーを受けたのは、まだBUMPのサービスが開始する前のこと。

 

「澤村さんはじめスタッフの方から『BUMPではこういうサービスをやりたい』と媒体についての説明がありました。その道筋が非常に具体的で、本気度が高いと感じましたね。これまでにないサービスでおもしろく、きっとうまくいくと思いました。だから撮影が終わって作品が配信され、BUMPが評価されたのはすごくうれしかったです」(上田氏)

クライマックスは一発撮り、次作へも期待

シーンの中で印象的だったのは、不倫当事者同士が対峙するクライマックスシーンだという。撮影時間に限りがあり、当初の予定を変更してすべて通して撮影する、いわゆる「一発撮り」で行うことになった。

 

「ワンカットで撮ると聞いたときは、身が引き締まる思いでした。それを決断できる監督も、実行できるスタッフの方々もすごいと思いました。時間的にもチャンスは1回、絶対に失敗できない中で、演じる方も制作陣もものすごい集中力で臨みました」(上田氏)

 

澤村氏は同作品のエクゼクティブ・プロデューサーを務めており、撮影の様子を振り返る。

 

「最後のワンシーンは、例えばカメラが一瞬でもピントが合わなかったりすると、それでダメになってしまうという緊張感がありました。それでも全員の技術力と団結力で想像以上の映像になり、結果、視聴者として観ても完成度が高いものになったと思います」(澤村氏)

 

その後も新作ドラマを配信し続けているBUMP。現在は月平均3作品を目安に新作ショートドラマを順次公開している。そして『今日も浮つく、あなたは燃える』も引き続きヒット中だ。

 

「その後さっちゃんがどうなったんだろうと気になる方も多いと思うんですよね。いつか続編ができたら面白いですね」と上田氏。3分の短尺ドラマは今日も世界中に拡散され、そしてそこから新たなドラマが生まれてくるかもしれない。

上田操

Misao Ueda

声優・俳優

1994年年生まれ、東京都出身。BUMPの短尺ドラマ『今日も浮つく、あなたは燃える』でさっちゃん役を務め、その迫力の演技がSNSで拡散される。俳優として舞台やテレビで活躍するほか、声優としてナレーションなども担当する。写真集「ふたりだけ」が好評発売中。

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