ENILNO いろんなオンラインの向こう側

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ポストコロナ社会において「オンライン」は必要不可欠なものとなった。
これからどのようにオンラインと向き合うのか、各企業や団体の取り入れ方を学ぶ。

専門知識を話さない日本人。個人の知識と企業をつなぐ、1時間だけのコンサルサービスが活躍する場になるか?

環境、防災、金融……。多様化し混沌とする都市問題は、これまでの価値観では測れず、一歩先の明日さえも予測が難しい時代。東京都は、これらの課題を解決するのは「最先端のテクノロジー」と「多彩なアイデア」と断言。そこで、スタートアップ企業との協業により持続可能な未来の都市を作り上げるプロジェクト「Sustainable High City Tech Tokyo」=「SusHi Tech Tokyo(スシテックトウキョウ)」を始動した。日本の誇れる文化である「鮨」ともかけるタイトル付けにより、世界に向けての発信をより浸透させていく。

 

去る2023年2月、プロジェクトの中核となるイベント「City-Tech.Tokyo(シティテックトウキョウ)」の第1回目が開催された。東京都知事・小池百合子氏は、同イベントのオープニングスピーチにて「いま世界は、気候危機、エネルギー危機など、激動の時代を迎えています。それを乗り越え、未来を切り拓く鍵となるのがイノベーションです。イノベーションを実現するためには、挑戦をしなければなりません。いつの時代も、新しい何かを生み出すのは挑戦者たちです」と、語った。

 

同イベントで行われたレポートの連載企画第1弾は、株式会社ビザスクのCEO・端羽英子氏によるトークセッション「日本の起業家が拓く未来:世界中の知見と挑戦をつなぐ」の様子をお届けする。

1時間で、個人の知見と企業を繋ぐ

「ビザスク」は、2013年に立ち上がったスポットコンサルサービス。「スポット」と呼ぶゆえんは、「1時間のみの」マッチングで、個人と企業を繋げることから。サービスの仕組みとしては、個人がビジネスで得た知見を登録(これをアドバイザーと呼称)しておくと、「ビザスク」が合致する知見を欲している企業とマッチングしてくれるというもの。1時間のスポットコンサルは、面接を行ったり、オンライン調査を行ったり、Q&Aを用意したりと、参画しやすい方法で行うことができる。どういった可能性があるのか個人レベルでは自覚が難しい知見でも、企業の依頼にひもづけてマッチングすることで、具体的にビジネスが開けるチャンスとなる。そのデータベースが充実すればするほど、スピーディ&ピンポイントなマッチングが可能になる。

同トークセッションでは、株式会社ビザスクCEO・端羽英子氏により、サービスの概要や見据える未来などについて語られた。

「依頼企業は大手企業からスタートアップまで非常に幅広く、業界もさまざまです。10年前にこのビジネスモデルを開始したとき、日本人の文化として、企業外で専門知識について口にすることが少ないことがわかりました。ところがそれは、とてももったいないことです。企業に属する個人こそ、知見を多く蓄える専門家です。その知見とそれを必要としている企業を繋げられたら、新しいマーケットがどんどん広がっていくのでは、と考えました」(端羽氏)

 

サービスを立ち上げた当初は伸び悩んだものの、政府が働き方改革を推進し、企業で働く個人が自らのキャリア開発を自由にできる時代が訪れた。それが、サービスを加速させる追い風に。2020年には、東証マザーズ(現 東証グロース)に上場を果たした。

10名で始めて、世界をまたにかける企業へ

「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに掲げ、世界トップの知見のプラットフォーム構築を目指す「ビザスク」。これを実現するために、2021年には米国の同業他社Coleman Research Group, Inc.を買収した。当時Colemanの規模はビザスクの倍近くであったため、「小が大を買った」と話題になった。この買収によりアドバイザー数は急拡大を遂げ、現在では190カ国54万人を超える、グローバルな知見データベースへと急拡大した。

 

「コールマンは、私たちの競合にあたる企業でした。彼らのビジネスは『ビザスク』の規模よりも大きい存在でしたが、私たちがもつ日本の専門家のデータベースの蓄積が、コールマンにとって魅力にうつると感じました。この買収がグローバル展開への礎になるだろうと考え、互いにとっての価値を理解してもらうべく、幾度もプレゼンを重ねました」(端羽氏)

「ビザスク」は「6つのVALUE」として、大切にしていることを掲げている。

 

  1. 初めから世界を見よう/Think Big, Think Global
  2. 一流であることにこだわる / Commit to Excellence
  3. 圧倒的な一番になる / Be the Absolute Leader
  4. 広める努力は全員で/Elevate Our Brand
  5. プライドはクソだ/Open Our Minds
  6. 自由を自覚しているか/Embrace Accountability

 

米コールマン社との合併後、1年ほどの時間をかけ、もう1つの新しいVALUEを制定した。

 

  1. 違いは強さ、共に創る/Collaborate without  Boundaries

 

「これらの7つのVALUEは、私たちにとってとても重要です。そして、今回のセッションで特に強調したいのは、1の『Think Big, Think Global』です。このVALUEは、2015年に制定したもの。社員が10名ほどしかいなかった頃です。当初は非常に小さなビジネスでしが、初めから世界を見て大きく考えることを大切にしました。点と点を繋いでいけば、グローバルな市場にとっては、大きなチャンスがあります」(端羽氏)

10名の企業が世界を見据えた10年後、現在ではアメリカに3拠点、日本を含むアジアに3拠点、ロンドンに1拠点を構えるほどの成長企業となった。

人、組織、言語。あらゆる障壁を越えていく

これからさらに事業を拡大するにあたり、マッチングにあたる障壁を一つひとつ解決することがミッションなのだという。

 

「マッチングにあたる壁は、さまざまあります。組織の外では専門知識を話してはいけないという日本企業ならではの文化もあれば、ライフステージによる障壁もあります。例えば、小さな子どもがいる間は、フルタイムで仕事をするのがなかなか難しく、自分の専門性が活用できない状態になります。私たちのサービスはそういった人々の知見を、必要するとクライアントに繋げることです。また、地理的な障壁や言語の障壁などを取り除くべく、24時間体制でオペレーションを強化。英語をはじめ、タイ語、ベトナム語、韓国語、中国語、英語、フランス語、スペイン語。さまざまな言語に対応しています」(端羽氏)

 

こうして、さまざまな障壁を一つひとつ取り除いていくことで、人々のポテンシャル、そしてビジネスポテンシャルを最大化する。スティーブ・ジョブズ氏の言葉「Connecting The Dots(点と点をつなぐ)」を具体化したビジネス、それが「ビザスク」だ。

 

スタートアップ企業が抱えるアイデアで、多くの企業や個人にとっての未来が拓ける。こうして、どんどん新しいマーケットが拡張されていく。

端羽 瑛子

Eiko Hashiba

ゴールドマン・サックスにて投資銀行業務、日本ロレアルにて予算立案・管理を経験、ユニゾン・キャピタルにてPE投資に5年間携わった後、2012年3月に株式会社walkntalk(現株式会社ビザスク)を祖業し、2012年10月にビザスクを正式リリース。東京大学経済学部卒、マサチューセッツ工科大学にてMBAを取得。

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